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【データで解説】共働き世帯の割合はどれくらい?家事・育児と両立できる?

共働きの家庭がすっかり多くなった令和の世の中ですが、実際のところ割合はどれくらいなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は様々な統計から、共働き世帯の割合や収入はどのようになっているのかに加え、家事や育児と仕事の両立の実態についても読み解いていきます。

目次

  1. 共働きと専業主婦、世帯数と比率はどれくらい?
  2. 共働き世帯の収入は?
  3. 出産後、家事・育児と仕事は両立できる?
  4. 出産後、仕事に復帰するタイミングは人によってまちまち
  5. 末子が未就学の場合
  6. 末子が小学生の場合
  7. まとめ

共働きと専業主婦、世帯数と比率はどれくらい?

まずは、共働き世帯と専業主婦世帯は実際どれだけの数があり、どのような比率になっているのかを見ていきましょう。

専業主婦世帯と共働き世帯の世帯数推移

下のグラフでは、共働き世帯と専業主婦世帯、それぞれの数がどのように移り変わっていったかを表しています。

専業主婦世帯と共働き世帯の世帯数推移
専業主婦世帯と共働き世帯の世帯数推移

出典:総務省「労働力調査特別調査」(2001年以前)、「労働力調査(詳細集計)」(2002年以降)

ご覧の通り、以前は専業主婦世帯が多かったところ、共働き世帯が右肩上がりに増加していき、2000年ごろまでに逆転しています。その勢いは現在も続いているようです。

専業主婦世帯と共働き世帯の割合

次に、両者の割合の変化を見ていきましょう。

下のグラフは、前掲のグラフを割合としてあらわしたものです。
2000年ごろに50%を超えたのち、最新の調査結果である2021年時点では、共働き世帯は68.8%を占めるに至っています。

専業主婦世帯と共働き世帯の比率推移

出典:労働力調査特別調査(2001年以前)、労働力調査(詳細集計)(2002年以降)

共働き世帯の収入は?

上で見てきた通り、現在では共働き世帯が多く割合を占めるようになってきています。

とはいえ、共働きと言っても雇用形態や収入は様々。実際のところ、共働き世帯の収入や夫と妻の内訳はどのようになっているのでしょうか。

共働き世帯の世帯年収の分布

まずは夫婦ともに職業に就いている世帯の世帯年収の分布をご紹介します。

(グラフ)職業に就いている世帯の世帯年収の分布
共働き世帯の世帯年収の分布

出典:平成29年 就業構造基本調査より

上の統計では、300~1250万円程度がボリュームゾーンになっており、幅広く分布しているようです。

男女別の収入の平均

共働きの場合に夫と妻はそれぞれどれくらいの収入を得ているのか、月次の金額でより詳細に見ていきましょう。

共働き世帯の月収入の平均(世帯主が夫の場合)

出典:2021年 家計調査 家計収支編 より

なお、扶養に入る・入らないで大きく収入帯が異なる都合上、統計表では世帯主でない配偶者は月収8万円未満と8万円以上で分けて集計されています。

※扶養についてのより詳しい解説はこちら

出産後、家事・育児と仕事は両立できる?

以上で見てきた通り、共働き世帯の割合は高く、二人で家計を支えている家庭が増えつつある状況です。

とはいえ、出産という大きなライフイベントの後は、家事も育児も山積みのなかで二人とも働くことに不安を感じる方も多いでしょう。

ここからは、出産後の職場復帰の状況や、実際に出産後に共働きをしている夫婦がどのように時間を過ごしているのかを見ていきます。

出産後、仕事に復帰するタイミングは人によってまちまち

まず、出産直後の復帰状況についてみていきます。

下のグラフは、第1子の妊娠が発覚したときと、生まれたあと1歳になったとき、それぞれのタイミングに働いていたかを調査した結果です。

出典:2015年 出生動向基本調査 より

妊娠発覚時に自営業以外で就業していた割合は68%であるのに対し、第1子が1歳になった時点で就業しているのはわずか26%にとどまっています。

なお、正規の職員(正社員)の割合は妊娠発覚時が42%、第1子1歳児に19%となっています。出産前と同じ雇用形態で復帰したと仮定すると約半数が仕事へ復帰していることになり、ほかの雇用形態よりも高くなっています。

下のグラフは、末子を出産したあとに就業したか、また末子が何歳のときに復帰をしたかについての調査結果です。

出典:2015年 出生動向基本調査 より

「末子出産後の就業状況」のグラフによると、末子出産後では7割弱にも及ぶ方が就業しています。
就業時期としては、半数以上は末子が3歳になるまで、8割が小学校1年生までであり、保育園・幼稚園、小学校というお子さんの節目を境に働く方が多いようです。

家事・育児と仕事の時間配分

では、出産後に働き始めた場合、仕事と家事、それぞれどのように時間を割いて両立していくのでしょうか。

以下では、育児中・共働きの夫婦が、平日それぞれの行動にどれだけ時間をかけているのか、その平均をとった統計を見ていきます。今回は、サンプルサイズの観点から下記それぞれの場合について、末子が未就学~小学生の場合を取り上げます。

①夫・妻ともにフルタイム(週35時間以上勤務)の場合

②夫フルタイム・妻パート(週35時間未満勤務)の場合

(※当該行動を全く行っていない場合も0として平均に算入されます)

末子が未就学の場合

一番下の子が未就学の場合、妻も時短勤務制度等を利用して就業時間を短くして育児に時間を割いている様子がうかがえます。また、夫もわずかながら家事・育児に協力してもらう時間を持ち、夫婦で自分に使う時間はほぼ同程度となっています。

<末子が未就学の場合>共働き夫妻の平日の行動時間

末子が小学生の場合

一番下の子が小学生になると、フルタイムの妻は勤務時間が長くなっているようです。育児の時間はぐんと減り、家事に時間を充てるようになっています。

未就学の場合と家事の時間は大きくは変わらないため、家事の効率化をすることで仕事や育児の時間を確保している様子がうかがえます。

<末子が小学生の場合>共働き夫妻の平日の行動時間

まとめ

今回は共働き世帯が世間にどれくらいの割合いるのかから始まり、共働き世帯の年収や時間の使い方といった実態を見てきました。

育児と両立しながら働くことは大きな決断になりますが、もし働く場合には同じように共働きしている仲間に出会えることもあるかもしれません。

ぜひ、働く自分と実際の生活をイメージしながら検討してみてはいかがでしょうか。

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、進級を重ねるうちに通訳クラスに入れるようになりました。学びを継続しながら、月に数回程度の通訳の仕事にも挑戦した結果、離職から13年が経った頃に企業での社内通訳のお誘いをいただきました。そこで一つの企業で様々な部署と関わりながら一人の人をサポートする面白さに目覚め、以来、社内通訳というスタイルで仕事をしています。復職を考えるようになったきっかけは、下の子どもの小学校入学を機に時間ができたこと、これまでの経験を生かして再び社会に出たいと思ったこと。そして、夫の転職時に約1年の失職期間があり、自分にも収入があった方がいいと考えたからです。現在の仕事に就くまでに、英語・通訳学校には累計5年以上通い、自宅での勉強も継続していました。この時に得た技術は現在の仕事にも役立っていますし、英語学校に通わなくなった今でも実務を通して勉強の日々です。自分が何をしたいかということも大切ですが、軸はぶらさず、機会にはオープンな気持ちや姿勢を保つことで、思ってもいないようなところから考えてもいなかったような仕事が来て、やってみたらとても自分に合っていたということもありました。古い言い方ですが、ご縁も大切だと思います。子どもが小さい時に勉強を始め、子育てと両立しながら高い授業料を払う中、なかなか成績が上がらない時期や仕事が順調に来ない時期もありました。当時は悩みや不安も多かったですが、今は思い切って一歩を踏み出して良かったと思っています。ブランクがあると踏み出すにも勇気がいると思いますが、実際働き始めると年齢のせいで気おくれしていたことが嘘のように、歳のことは誰も気にしていません。大切なのは与えられた仕事を全うすることだと感じています。今後、時代の流れや自身の生活の変化で働き方は変わっていくと思いますが、柔軟に自分なりの働き方を見つけていきたいと思います。第6章|【まとめ】迷ったときの「決め手」の見つけ方「決め手」を見つけるために大切なことは、価値観の整理をした上で、情報収集や比較検討をしっかりとすること。その上で、必要なスキルや資格取得を計画的に進めれば、選択肢は広がります。また、一人で抱え込まず、周囲の人やエージェントの力を借りながら進めることで、新しい道が見えてくることもあります。転職や再就職においては、正解は一つではありません。現在の状況、そしてこれからの人生において大切にしたいことは何か、よく考えた上で、後悔のない転職・再就職をめざしてきましょう。

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主婦のおすすめパート探し成功のカギ!「働きやすい職場」を見抜くコツ

子育てがひと段落し、気づけば40代。少し余裕が出てきた今、将来のために「また働こうかな」と考えている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、長いブランクがあると「家庭と両立できるか不安…」「働きやすいパート先って、どうやって見つければいいの?」そんな不安や疑問が浮かんできますよね。この記事では、子育てがひと段落した今だからこそ見つけたい、「働きやすい職場」が分かる具体的なコツをお伝えします。40代主婦が求める「働きやすい職場」の4つの特徴1|シフトに柔軟性がある「週3日からOK」「午前中だけ」「平日のみ」など、柔軟な勤務体系は主婦にとって何よりの安心材料です。お子さんの学校行事や急な体調不良、家事の都合に合わせて調整しやすい職場は、無理なく長く続けられるおすすめポイントです。2|業務内容がシンプルで負担が少ない久しぶりに仕事をする方には、身体に負担のない働き方がおすすめです。たとえば、マニュアルに沿って進められる事務作業や座って対応できる受付業務などは、主婦の方に人気の職種となっています。無理なく働き続けるためには、仕事内容のシンプルさと、身体への優しさに注目してみるとよいでしょう。3|スキルや経験に応じた研修・フォロー体制がある「研修あり」「マニュアル完備」「丁寧に教えます」といった研修体制が整っている職場なら、安心して新しい一歩を踏み出せます。ブランクがあっても、職場のサポートがあれば自信を持ってスタート出来るでしょう。みずほ銀行の研修制度未経験でも安心して働けるサポート体制4|同世代・主婦層が多く働いている職場に同世代の仲間や主婦層が多いと、子育てや介護の話題を共有でき、共感や支え合いが生まれやすくなります。職場の雰囲気に馴染みやすく、居心地の良さを感じながら働けるでしょう。求人票で分かる「働きやすい職場」のチェックリストシフト・勤務時間の記載は具体的か「9:00~13:00の間で応相談」や「週2~OK」など、働く時間の柔軟さが明確に記載されているかを確認しましょう。曖昧な表現が多い場合は、後でトラブルになる可能性があるため注意が必要です。研修あり・未経験歓迎の文言をチェック職場が教育に力を入れているかも働きやすさのポイントです。「研修制度あり」や「丁寧に指導します」といった文言は、未経験者やブランクのある方が、安心して働き始められるかどうかの判断材料になります。福利厚生・定着率の記載に注目育児や介護の支援制度、急なお休みへの対応、パートでも利用できる福利厚生などが記載されているかをチェックしましょう。「定着率が高いです」といった言葉も、働きやすさの証です。キャリアアドバイザー直伝!面接で働きやすさが分かる質問術求人票だけでは分からない「職場の雰囲気」や「働きやすさ」を知るには、面接時の質問がカギになります。ここでは、キャリアアドバイザーが実践的に使っている聞き方の工夫をご紹介します。雰囲気・人間関係をやんわり探るには?面接で「働きやすいですか?」と聞くのは、少し勇気がいりますよね。でも、こんなやんわりとした質問なら、自然な形で職場の雰囲気を探れるでしょう。・「スタッフの方の年齢層はどのくらいですか?」・「職場でランチなど交流はありますか?」これらの質問からは、職場の年齢層やコミュニケーションの活発さがみえてきます。職場の雰囲気や人間関係の良さを確認できる聞き方です。家庭との両立を確認する聞き方の工夫「急なお休みに対応してもらえますか?」と直接聞くのは、少し気が引けるかもしれません。そんな時は、このように工夫して質問してみましょう。「夫や実家の協力や、地域の子育て支援サービスも使うつもりなのですが、どうしても対応できないときは急なお休みにも対応いただけますか?準備している姿勢を見せながら質問することで、好印象を与えやすくなります。また、「家族も応援してくれています」と伝えることも、長く働ける印象につながります定着率・働きやすさを探る質問職場の定着率や働きやすさは、その職場の居心地の良さを知るうえで欠かせません。・「ご近所の方が多く働いていますか?」・「スタッフの方は、どれくらいの期間働かれている方が多いですか?」もし面接担当者から、地域の学校名などが出るようなら、主婦層とのコミュニケーションが日常的にある職場かもしれません。また、離職率の低い職場は、それだけ働きやすいと言えるでしょう。条件確認は後半に丁寧に「シフトの融通」や、「勤務日数」などの条件面の確認は、しっかり自己PRを行ったうえで、面接の後半に聞くのがベターです。「お仕事の内容について理解したうえで確認したいのですが…」と前置きを添えることで、丁寧な印象になります。キャリアアドバイザーからのヒント気を付けたいのが「最初に聞いていたシフトと違った」というケースです。例えば、「平日のみでOK」と言われて入社したものの、職場の人繰りの変化で土日の出勤を求められるようになったり、夕方の時間帯にシフトが増えたり…。条件が変わってしまうと、家庭との両立が難しくなり、退職につながることもあります。そのような可能性が無いかもしっかり確認しましょう。実際どうだった?主婦のリアル体験談Aさん|43歳/子ども2人主婦の方が多く働いている職場を選びました。急なお休みに対して、上司の理解もあり、とても働きやすいです。また、同じ職場の主婦仲間とは、たまにお仕事帰りにご飯を食べに行くなど、楽しく働いています。Bさん|46歳/ブランク20年結婚前に銀行で働いていたので、パートも金融関係を希望しました。ブランクが長くて不安でしたが、「経験を活かしてください」と歓迎され、安心してスタートできました。同年代のスタッフも多く、無理なく働けています。Cさん|50歳/介護中の親あり子育てがひと段落したら、親の介護が始まりました。今の職場は介護休暇制度が時間単位で取得できるので、介護と両立が必要になっても続けることができています。また、急なお休み申請も快く対応いただけていて助かっています。まとめ|あなたらしく、無理なく働ける職場を見つけよう「働きやすさ」は、人によって違います。でも、少しの工夫で自分にあった職場を見つけやすくなります。この記事で紹介したコツを活かして、あなたらしく、長く続けられる「働きやすい職場」を見つけてくださいね。

【20代夫婦】生活費の負担割合を円満に決める5つのポイント

結婚や同棲により一緒に暮らすことになったけれど、生活費についてはどのように出し合っていけばいいのだろう…。新しい生活に胸が躍る一方、お金のことについて考えることも必要です。今回は、若い世帯の家庭ではどのような費用分担をしているのかについて、考え方のポイントや不満が生じやすい例を見ながらご紹介します。生活費の各項目の割合は?生活費を考えるうえで、どのような項目が世帯の所得を占めているか、平均的な例を見てみましょう。一般的な勤労者世帯の生活費の割合参考:総務省:家計調査報告(二人以上の世帯)-2025年(令和7年)5月分-このデータの平均年齢は50代であるため、子育てを考えている場合はゆくゆく教育費等の子どものための費用が必要となることも視野に入れておきましょう。また、この「住居」には住宅ローンは」含まれません。共働き夫婦の生活費の負担割合は?夫が仕事で収入を得て、妻が専業主婦で家で家事をする時代は、ほぼ10割が夫の所得で生活していました。共働きが増えた今の世代は、どのように生活費を負担しているのでしょうか。妻の雇用形態によって異なる負担割合共働き夫婦の場合、妻の雇用形態によって負担割合が異なります。妻がパート勤務の場合は夫婦の所得の差が大きいため、生活費の大半を夫が負担しています。妻が正社員としての勤務であれば、子どもがいない夫婦の生活費はおおよそ折半に近く、自分の所得は自分のものという認識が強い傾向があります。子どもがいる夫婦では共通の所得という認識に変わり、夫の生活費負担の比率が増える分、妻は貯蓄を担うことが多いようです。※注「家族共通の生活費」の定義は各家庭により異なります。参考:家計経済研究所:共働き夫婦の家計運営夫婦の生活費を分担する5つの方法では、夫婦の生活費についてどのように分担するか考えてみましょう。考え方には次のような方法があります。項目別で負担する家賃・貯金・娯楽費・食費など、項目別に分ける方法です。家賃や光熱費などの固定費を夫、食費や娯楽費などの変動費を妻、のように分担します。変動費の担当は、節約やレジャーの予定を考えるのが得意な方が担当すると不満がたまりにくいでしょう。収入に合わせて負担する家族共通の生活費を、それぞれの所得に合わせて同じ割合を負担する方法です。例えば、「個々の年収÷世帯年収」として計算する方法があります。例:夫500万円、妻300万円生活費20万円/月の場合夫の割合500÷(500+300)=0.625→60%妻の割合300÷(500+300)=0.375→40%夫の費用負担:12万円妻の費用負担:8万円共通口座でまとめて管理する夫婦の収入を共通口座にまとめ、そこからすべての支出を管理する方法です。すべての収支をお互いが把握できるため、家計の管理がしやすいというメリットがあります。全てを折半して出し合う生活費を完全折半し、同額を出し合う方法です。夫婦の所得の差が比較的少ない夫婦に見られる傾向と言えるでしょう。家族共通の生活費専用のクレジットカードを作成し、毎月「(固定費+引き落とし総額)÷2」の金額を共通口座へ入金して管理する方法などがあります。番外編:一方が生活費を全額負担する家族共通の生活費を、片方が全額負担する方法です。片方の所得で生活費を担うことができるため、比較的夫婦の所得の差が多い夫婦、もしくは世帯年収が高い夫婦に見られます。もう片方の所得は貯蓄に回すなど、家族の備えにすることで平等感が生まれるでしょう。生活費折半に不満を感じる3つの原因一度決めた生活費の負担割合ですが、生活の中でモヤモヤと不満に感じてくることも。次のようなことが原因かもしれません。負担割合のバランスがとれていない家計と家事を分担しているはずなのに、「私の方が大変」と感じる人も多いのではないでしょうか。たとえば、生活費の負担が夫6割・妻4割なら家事の負担は反対の比率にし、バランスを取る考え方もあります家事については次のように数値化してみてはいかがでしょうか。①家事ごとに負担度を点数化する夕食作り=5点、風呂掃除=2点、ゴミ出し=1点など②各家事の頻度で点数をかける夕食作り(週5回)→5点×5回=25点③合計点数を出して、担当者ごとに分ける夫が30点、妻が70点なら「家事負担は3:7」と可視化する数値化することで、負担割合を見直す際に納得感のある話し合いができます。固定費以外の負担が大きい共通の生活費の認識は、個々の家庭によって異なります。例えば「飲み会代」や「理美容代」を共通の生活費として捉えるかは異なってくるのではないでしょうか。片方の利用頻度が多かったり、金額が高額であったりすると、不満に思うケースもあるようです。最初に決めた割合を見直していない転職による所得の変化や、妊娠・出産や疾病による休職、勤務時間の変化によって最初に決めた当時と所得割合が変化していることもあるでしょう。最初に決めた費用負担をそのまま継続した場合、不満を感じることがあります。家計の負担バランスを円満に決める5つのポイントお金の分担で夫婦仲が悪くならないために、次のようなポイントに注意して話し合いましょう。同じ家計を維持していくパートナーなので、思いやりを持った話し合いが大切です。1か月にかかる生活費を明らかにするまずは、毎月の生活費を明らかにしましょう。おおよそ3か月分の固定費や口座引き落としの明細があると判断しやすくなります。季節によって光熱費の変動や、イベントにかかる費用もあるため、そちらも可能な限り把握しておくと良いでしょう。また、何を家族共通の生活費にするか、毎月の貯蓄はどうするかについても決めておきましょう。お互いの所得を把握する次に、お互いの所得を明らかにします。給与明細など、月次で把握できるものがあるとより確認しやすいでしょう。賞与がある場合はその扱いについて検討しておくのも良いですね。家事の負担も考慮して考える生活費折半に不満を感じるポイントでもあるように、家事の負担割合も併せて考慮すべきポイントです。どちらかに比重が偏りすぎないように、お互いが納得感のある割合を決めましょう。ライフステージの変化にどう対応するかの認識を合わせる20代の夫婦であれば、今後さまざまなライフステージの変化があるもの。大きなライフイベントや、次に想定されるライフステージの変化によって、「その時にどうするか」の大まかな認識をすり合わせておくと安心です。想定されるライフイベントやライフステージの変化出産・育児での休職期間教育費の備え老後資金の備え転職、転勤住宅購入定期的に見直しをするここまでのポイントを踏まえて、一度決めた負担割合であっても、定期的に見直すことをおすすめします。不満が生じた時に見直すことにしてしまうと、なかなか見直しの機会を言い出しにくいもの。「〇年に1度」や「ライフステージが変化したタイミング」など、見直す機会を夫婦共通の認識としておくと良いでしょう。まとめいかがでしたでしょうか。これから初めて費用負担について話し合う場合は、今回の記事にあることを参考にしてみてください。お金の話し合いはしづらいイメージがありますが、ともに生活をしていくうえで必要なことです。お互いが無理のない費用負担を決定し、日頃の感謝の気持ちを再確認する機会になると良いですね。あなたの悩みを少しでも解決する力になれたら幸いです。

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【体験談あり】転職回数の多い20代が内定獲得するには?これからのキャリア 

20代で複数回転職をする場合「またすぐ辞めると思われるのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。ですが、選考でしっかりと評価してもらう方法はあります。実際に内定を獲得している人は少なくありません。大切なことは『伝え方』です。この記事では、実際の転職経験者の体験談を交えながら、内定獲得のコツを解説していきます!データで見る20代の転職事情昨今の20代の転職事情は、どのようになっているのでしょうか?1|年齢でみる転職事情20代後半の転職率が最も高い引用元:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」グラフからもわかるように、男女共に20代後半での転職が多くなっています。30歳の節目を前に、今後のキャリアを見直す人が多いことの表れではないでしょうか。20代転職の理由上位は「労働条件」「仕事内容」「人間関係」引用元:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」20代の転職理由としては、「その他の個人的理由」を除くと「労働時間、休日等の労働状況が悪かった」が最も多い結果となっています。次に、男性は「仕事の内容に興味を持てなかった」、女性は「職場の人間関係が好ましくなかった」が上位にあがっています。2|転職意識の変化皆さんは、『キャリア3.0』という言葉を聞いたことはあるでしょうか?日本のキャリア観は、以下のように変化しています。*1メンバーシップ雇用・・・企業とマッチした人を採用し、様々な職務を経験させながら会社で育てていく雇用*2ジョブ型雇用・・・企業にとって必要なポストにふさわしい人をあてがう雇用AIの発展などで変化が激しい現代では、会社にキャリアを委ねず、自分の価値を確立することが重要となります。このように、個人が主体となって動いていく時代が『キャリア3.0』です。個々の能力×一人ひとりの「どのように社会に貢献したいか」という思いが重視され、『ジョブ型雇用』が増えていくことで、転職が当たり前になっていくと言われています。採用側に与える印象とは?ここまで転職事情について見てきましたが、現在の日本では転職前提の企業はまだまだ多くないことも事実です。転職回数が多い20代に対して、実際のところ採用担当者はどのようなイメージを持っているのでしょうか?ポジティブな印象とネガティブな印象をそれぞれ具体的に紹介していきます。1|ポジティブ編・経験が豊富複数の場所で働いてきたことが経験値となり、今後の仕事に生かすことができる・行動力やチャレンジ精神がある手間や精神力を必要とする転職を何度も行う行動力やチャレンジ精神を持っている・複数の視点ならではの提案力複数の企業や業界で培った横断的な視点を持っているため、新しい価値を生み出しやすい・自己理解が進んでいる複数の転職を通じて「自分が何をしたいか、したくないか」「何が向いているか、向いていないか」を理解している・前職のやり方へのこだわりが薄い変化への適応能力や柔軟性が身についており、仕事のやり方についても適切な選択ができる2|ネガティブ編・またすぐ辞めてしまうのでは?満足な環境を与えなければ辞められてしまう、と企業側が感じるケースがある・継続力がない?仕事に飽きるたびに職を変えているのでは?と思われる場合がある・対人スキルに課題あり?入社後、人間関係のトラブルが起きてしまう可能性を懸念されることがあるネガティブな印象をプラスに変えるアピール例採用担当者からのネガティブな印象は、伝え方を工夫することでポジティブ要素に変換することができます。ここでは、実際の中途採用担当者に聞いた『ネガティブな印象を払拭するためのポイント』をお伝えしますね。1|またすぐ辞めてしまうのでは?アピール例:「複数回転職をしたからこそ、自分が最も力を発揮できる環境は御社のような~~だと明確になりました。」伝えるポイント:自己理解、企業理念への共感2|継続力がない?アピール例:「一見転々としているように見えるかもしれませんが、一貫したキャリアの軸があります。それは~」伝えるポイント:キャリア軸、目的意識3|対人スキルに問題あり?アピール例:「どの職場でも上司や同僚とは有効な関係を築いておりました。特に新人教育を任されていた際は~」伝えるポイント:協調性、具体的な成果その他のアピールポイント他にも、こんなアピールポイントがあります。ポイント①|主体性・成長意欲がある転職後、必ずしも新卒生と同じように丁寧な教育を受けられるとは限りません。そんな中で、「この人は自発的・主体的に学び、さらに成長してくれそう」という印象を与えられるとプラスですし、ここを重視している採用担当者も多いようです。ポイント②|即戦力になる(経験/スキル)特にベンチャー企業等では、即戦力になってくれるか?という点も重視されています。今まで培った経験やスキルの中で、転職後もすぐに生かせるスキルがあれば積極的にアピールしましょう。ポイント③|業界研究・企業研究をしている先述したとおり、採用担当者には「すぐに辞められたら困る」という思いがあるので、きちんと業界や会社のことを理解した上で志望している、ということも大事なアピールポイントになります。20代の転職体験談6選実際に、20代のうちに複数回転職した方の体験談を集めました。ぜひ参考にしてみてください!例①Aさん|女性転職3回:小売業→メーカー→デジタル専業広告代理店→総合広告代理店直近の面談で聞かれたこと・これまでの会社を選んだ理由・それぞれの転職理由・採用側としては、またすぐ辞めてしまうのではないかという心配があるが大丈夫か気をつけたこと・仕事選びについて、「転職して仕事の業務範囲が広がったことでさらにステップアップしたいと思った」ということをしっかりと伝えました。・私の場合は、女性向けのプロモーションにおいて、店頭販促→デジタルプロモーション→店頭/デジタルも含む全体のプロモーションの設計と範囲を広めていったので、採用担当者にも納得してもらえました。・転職回数が多いことの強みとして、転職が初めてではないので、転職後のギャップにも動じることなく対応できる、という点もアピールしました。例②Bさん|男性転職3回:海外への転職あり、業界未回答直近の面談で聞かれたこと・業務上即戦力となれるだけの実力や経験があるのか・何をもって今後は早期離職しないと言い切れるのか気をつけたこと・二、三度目の転職は会社事由であったことを最初に話し、長く勤務できる場所を探していることを伝えました。・海外では転職でステップアップを図ることは一般的であることや、転職をしなければ獲得できなかった強みがあること、30代ではそれらを統合して、腰を据えて働きたいという意思を伝えました。例③Cさん|男性転職2回:専門商社→教育関連(外資)→IT関連(外資)直近の面談で聞かれたこと・将来のキャリア像と会社の目指す姿で合致しているポイント・当社のどのような製品・サービスに関心を持ったか、それはなぜか・個人orチームのどちらが働きやすいと感じるか気をつけたこと・自分の理想とするキャリアビジョンのためにこんなステップを踏んでいる、というキャリアに一貫した整合性を持たせることを意識しました。・どんな組織に勤めていても、『自ら考えて仮設を立て、オーナーシップを持って仕事をする』ことを意識しており、そのためにビジネス成果にこだわる環境に身を置いてきたことや、多方面のビジネススキルを身に付けるべく敢えてそのスキルを発揮しなければいけない環境で仕事をしてきたことを伝えました。例④Dさん|女性転職2回:不動産→不動産→不動産直近の面談で聞かれたこと・志望動機・なぜ転職しようと思ったか・他に受けている業種や職種気をつけたこと・業界は一貫していたので、各社で培った知識や経験を活かしながらよりキャリアの幅を広げて経験を深めたいと伝えました。・二度の転職の経験から、自分が何に向いておりどんな仕事をしたいかということがわかったので、今回の転職でそれを叶えたいとアピールしました。例⑤Eさん|男性転職2回:業界未回答直近の面談でされた質問・志望動機・なぜこの業界なのか・今までのキャリアでどのような技術を習得し、どのような役割を担いながら、課題に対してどうアプローチしてきたか・今後のキャリアプラン・ケース面接気をつけたこと・複数回の転職による環境への適応力と上昇志向をアピールしました。例⑥Fさん|男性転職2回:IT(Sier)→IT(開発)→ITコンサル直近の面談でされた質問・転職を決める上での軸(年収・仕事内容など)・転職理由・志望動機・希望年収・希望勤務地・AIを○○業界で活用する場合、具体的にどこで活用するか気をつけたこと・開発/インフラの両面で各工程を経験しているため、特定の業界や領域に囚われずに働ける即戦力性をアピールしました。・新卒入社から今回の転職まで、自身の考え方に一貫性があることを説明しました。・入社後のアンマッチングをなくすため、自身の人間性を率直に伝えました。以上の体験談からも分かるように、転職回数の多さを強みに変え、理想のキャリアを掴むことは十分に可能です。みずほビジネスパートナーのお仕事検索ページでは、様々な条件の求人を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!https://www.mizuho-bp.co.jp/find-naviまとめキャリアに対する考え方は徐々に変化しており、個人の能力やスキルがより重視されるようになってきています。転職の回数に関わらず大切なことは、これまでにどのような経験をしてきたのか。そこからどんな力を培い、何を実現したいのかです。まずは、その会社の理念や求める人物像を十分に理解しましょう。そのうえで、貢献できる自分の強みを伝えることが重要です。こうした姿勢が伝われば、採用担当者からの評価は上がり、内定獲得につながるでしょう。今回の記事を参考に、ご自身に合った転職を進めてみてくださいね!