家事と仕事の両立|知る、つながる、働くわたし
【学童保育】公立・民間の違いから料金まで徹底比較!土曜や長期休暇の利用もOK?
共働き世帯やひとり親家庭の大きな味方、学童についてご存じですか?ここでは、学童の種類から、気になる料金や土曜日・長期休暇の運営などをまとめて解説します。小さいお子さんをお持ちの方、これから仕事を始めようと思っている方、ぜひご一読ください。学童保育とはどういうもの?公式には「放課後児童クラブ」という名称で、厚生労働省が所管する「放課後児童健全育成事業」を指します。自治体や設置者によって呼び名が異なり、一般には「学童」と呼ばれています。学童の定義と役割学童は、保護者が仕事等の理由で、日中家庭にいない児童に対し、放課後の「生活の場」を提供し、健やかな育成を支援するものです。「生活の場」というのは、色んな子供が自由に出入りする遊びの場というよりも、年間を通じて同じ子供たちが特定の大人(指導員)とともに、長い時間をかけてお互いに分かりあいながら生活を作っていく場所として設けられています。家庭に代わる「生活の場」として、次の3つの要件を備えている必要があります。「継続して利用する子どもたち」の生活がある生活の場として「専用の施設(部屋)」がある親代わりとしての「専任の指導員」がいる利用状況と待機児童令和4年の学童利用登録をしている児童数は約139万人と、過去最高値を更新しています。一方、待機児童数は15,180人で、前年比約2千人弱増えています。表:学童の利用登録児童数と待機児童数令和4年令和3年増減登録児童数1,392,1581,348,275+43,883待機児童数15,18013,416+1,764(出所)厚生労働省令和4年放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況学童を利用する子供が増えていることを受け、「小1の壁※」や学童の待機児童問題を解消するため、政府も対策を講じています。2018年には「新・放課後子ども総合プラン」を策定し、2023年までの5年間で30万人の受け皿の整備を進めています。すべての児童が放課後を安全・安心に過ごし、多様な体験・活動が行えるよう取り組んでいます。女性就業率の上昇、共働き家庭の増加もあり、より一層の受け皿の整備が必要になりそうですね。※「小1の壁」について小学校に入学すると、保育園に比べて子供を預けられる時間が短くなり、また夏休みなどの長期休暇も発生します。これにより、小学校に入学するお子さんを持つ共働きやひとり親家庭では、保育園時代よりも家庭と育児の両立が難しくなる問題として、社会的に注目されています。学童保育の利用条件は?誰でも使える?公立は条件あり、民間はないところが多い公立の学童の利用条件については条件が定められています。児童福祉法第6条の3第2項によると、「小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないもの」と規定されています。仕事のほか、病気や介護なども条件に当てはまります。上記の条件に適合しているかを確認するため、公立の学童では、就労証明書等の提出が求められ、自治体によっては様々な条件が付されるケースがあります。民間の学童は、公立のように保護者に関する一律の条件は基本的にありません。施設ごとに個別の条件を設けているケースもありますが、基本的には空席があれば利用できます。待機児童にならないためには?いつから申し込みすればいい?気を付けるべきこと待機児童は年々増加傾向にあります。特に再開発により人口が急増している地域では、学童施設の設置が追いついていないところもあるようです。料金が安い公立や、人気の民間学童はすぐに席が埋まることも。公立学童の申し込み時期を見逃さないことが大切!公立の学童の申し込みは、利用する前の年の11月下旬から翌年1月(2023年4月利用の場合、22年11月~23年1月)に募集する自治体が一般的です。ただし、申し込み時期は自治体によって異なりますので、ホームページ等で情報収集しておきましょう。申し込み時期を過ぎても、定員になっていなければ入れます。一方で定員の場合は、待機児童になってしまうため、民間学童の情報収集も同時に行っておくといいでしょう。早めの予約が肝心?民間学童の申し込み民間学童の申し込み時期は、学童施設によってまちまちです。公立のように、利用する前の年から申し込みができますが、それでは人気の学童に入れない場合も…。なぜそういうことが起こるのでしょう?実は!民間の学童では席をリザーブ(予約)できるところがあるからです。利用予定の2年前、つまり保育園の年中さん(4-5歳児クラス)、早ければ年少さん(3-4歳児クラス)のうちから狙っている学童に申し込み、手付金を払って席を確保することもあるようです。「保活」が終わったと思ったら、すぐに学童(放課後児童クラブ)を探す活動=「放活」に着手するご家庭も少なくありません。公立にも民間にも入れず待機児童になってしまうと、最悪の場合、仕事を辞める未来に繋がることも。長い目で見れば、こうした出費や準備も含めて、家族のライフプランを考えてみてもいいかもしれません。お子さんが小さくてもまだまだ先のことと思わずに、ぜひいろんな選択肢を模索してみてください。学童保育のサービスと料金は?公立と民間の違いを解説公立と民間の機能・サービス内容と金額の比較表:公立・民間学童の比較まとめ公立放課後児童クラブ民間学童管轄・運営厚生労働省NPO法人、民間企業サービス内容・特徴*1子供たちに学習できる環境を整えて提供。子供の活動のサポートが中心。学校敷地内や近くの児童館に設置されていることが多い。17-18時には閉所(自治体によって延長あり)生活の場に加え、様々な教育プログラムを設けているケースも。習い事も同じ場所で済ますことも可能学校・習い事先・自宅の送迎付20-21時まで預かりもあり(夕食の提供含)料金*2無料~1万円3万円~10万円*1:記載は一例民間学童のサービスは運営会社によって内容が異なる*2:一般的な例。自治体・市区町村・運営会社によって異なる上記の他、公立のサービスとして文部科学省の管轄で「放課後子ども教室」もあります。また、最近では、自治体が民間学童を誘致して入所案内を出すケースもあります。民間学童のサービス内容ですが、利用条件が公立と同じ水準になることもあるのでご留意ください。【Tips1】放課後子ども教室ってなに?文部科学省の管轄で「放課後子ども教室」という制度もあります。こちらは、保護者の就労状況にかかわらず、すべての子供が利用できます。地域住民や大学生・企業OBなど様々な人材の協力を得て、放課後や休日に、学習支援や体験活動、交流活動といった多様なプログラムを実施する活動の場です。あくまでも子供たちが自主的に過ごす場所で、子供を預かる事業ではありません。ご留意ください。【Tips2】民間学童は高すぎる?民間学童は、私立の学校と同様、民間ならではの様々なサービス、高品質な教育が提供されるところもあるため、平均値を公立と比較すると高額になる傾向があります。子どもに習い事をさせる場合には、相応の費用が掛かります。さらに送迎が必要な場合は、費用以外に労力もかかりますよね。民間学童では、人気の英語、プログラミング等の教室を含むパッケージプランなどもあり、1か所で生活面の面倒を見てもらいながら習い事もさせられるのは最大のメリットでしょう。また学童の外での習い事があっても、オプションの送迎サービスが用意されている学童もあるため、送迎の負担を大きく減らすことができます。送迎や副食、夜遅くまで預かってもらえることなど、様々な利便性も含めてトータルで考えると、民間学童も選択肢に入ってくるのではないでしょうか。土曜日や長期休みも利用できる?気になるポイント土曜日は利用可能な学童「も」あるほとんどの自治体では土曜日も利用可能です。ただし、公立・民間いずれも、土曜日の預かりをしていないところもあるので、土曜日に仕事がある方はよく確認したほうがよいでしょう。長期休みの利用と注意点春・夏・冬休みのいずれも利用可能です。長期休み中には、公立・民間とも季節に応じて様々なイベントを開催しています(自治体・運営企業によってはないところもあります)。子どもが飽きない工夫をしてくれるのはありがたいですね。尚、夏休みだけといった、長期休み中のみ学童保育を利用することも可能です。注意点としては、学童には給食がないため、学校の休み期間にはお弁当の用意が必要になることも!最近では、長期休み中の学童への仕出し弁当サービスもあるので、利用が可能か学童に確認するのも一手でしょう。【関連記事】【働くママの座談会②】小学生の長期休み(夏休み・冬休み等)どう過ごす?過ごし方の工夫やポイントは?まとめ学童は共働き家庭やひとり親家庭にとって、非常にありがたい味方です。「小学1年の壁」を乗り越えるためにも、数年先を見据えて、地域の学童の情報収集をはじめることをお勧めします。もし、あなたが仕事でキャリアを築きたいと思った時は、こうしたサービスを利用して、自分のために時間を使うことも含めて考えてみてはいかがでしょう。もし、これから仕事を始めたいと思った場合は、みずほビジネスパートナーでの登録もご検討ください!当社は、主婦の方にお勧めの企業を多数ご用意しています。みずほビジネスパートナーのエントリーはこちら