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【学童保育】公立・民間の違いから料金まで徹底比較!土曜や長期休暇の利用もOK?

イラスト「机に向かう男の子」

共働き世帯やひとり親家庭の大きな味方、学童についてご存じですか?

ここでは、学童の種類から、気になる料金や土曜日・長期休暇の運営などをまとめて解説します。

小さいお子さんをお持ちの方、これから仕事を始めようと思っている方、ぜひご一読ください。

目次

  1. 学童保育とはどういうもの?
  2. 学童保育のサービスと料金は?公立と民間の違いを解説
  3. 土曜日や長期休みも利用できる?気になるポイント
  4. まとめ

学童保育とはどういうもの?

公式には「放課後児童クラブ」という名称で、厚生労働省が所管する「放課後児童健全育成事業」を指します。自治体や設置者によって呼び名が異なり、一般には「学童」と呼ばれています。

学童の定義と役割

学童は、保護者が仕事等の理由で、日中家庭にいない児童に対し、放課後の「生活の場」を提供し、健やかな育成を支援するものです。

「生活の場」というのは、色んな子供が自由に出入りする遊びの場というよりも、年間を通じて同じ子供たちが特定の大人(指導員)とともに、長い時間をかけてお互いに分かりあいながら生活を作っていく場所として設けられています。

家庭に代わる「生活の場」として、次の3つの要件を備えている必要があります。

  • 「継続して利用する子どもたち」の生活がある
  • 生活の場として「専用の施設(部屋)」がある
  • 親代わりとしての「専任の指導員」がいる

利用状況と待機児童

令和4年の学童利用登録をしている児童数は約139万人と、過去最高値を更新しています。

一方、待機児童数は15,180人で、前年比約2千人弱増えています。

表:学童の利用登録児童数と待機児童数

令和4年令和3年増減
登録児童数1,392,1581,348,275+43,883
待機児童数15,18013,416+1,764

(出所)厚生労働省 令和4年放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況

学童を利用する子供が増えていることを受け、「小1の壁※」や学童の待機児童問題を解消するため、政府も対策を講じています。

2018年には「新・放課後子ども総合プラン」を策定し、2023年までの5年間で30万人の受け皿の整備を進めています。

すべての児童が放課後を安全・安心に過ごし、多様な体験・活動が行えるよう取り組んでいます。

女性就業率の上昇、共働き家庭の増加もあり、より一層の受け皿の整備が必要になりそうですね。

※「小1の壁」について

小学校に入学すると、保育園に比べて子供を預けられる時間が短くなり、また夏休みなどの長期休暇も発生します。

これにより、小学校に入学するお子さんを持つ共働きやひとり親家庭では、保育園時代よりも家庭と育児の両立が難しくなる問題として、社会的に注目されています。

学童保育の利用条件は?誰でも使える?

公立は条件あり、民間はないところが多い

公立の学童の利用条件については条件が定められています。

児童福祉法第6条の3第2項によると、「小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないもの」と規定されています。

仕事のほか、病気や介護なども条件に当てはまります。

上記の条件に適合しているかを確認するため、公立の学童では、就労証明書等の提出が求められ、自治体によっては様々な条件が付されるケースがあります。

民間の学童は、公立のように保護者に関する一律の条件は基本的にありません。

施設ごとに個別の条件を設けているケースもありますが、基本的には空席があれば利用できます。

待機児童にならないためには?いつから申し込みすればいい?気を付けるべきこと

待機児童は年々増加傾向にあります。

特に再開発により人口が急増している地域では、学童施設の設置が追いついていないところもあるようです。

料金が安い公立や、人気の民間学童はすぐに席が埋まることも。

公立学童の申し込み時期を見逃さないことが大切!

公立の学童の申し込みは、利用する前の年の11月下旬から翌年1月(2023年4月利用の場合、22年11月~23年1月)に募集する自治体が一般的です。

ただし、申し込み時期は自治体によって異なりますので、ホームページ等で情報収集しておきましょう。

申し込み時期を過ぎても、定員になっていなければ入れます。

一方で定員の場合は、待機児童になってしまうため、民間学童の情報収集も同時に行っておくといいでしょう。

早めの予約が肝心?民間学童の申し込み

民間学童の申し込み時期は、学童施設によってまちまちです。

公立のように、利用する前の年から申し込みができますが、それでは人気の学童に入れない場合も…。

なぜそういうことが起こるのでしょう?

実は!民間の学童では席をリザーブ(予約)できるところがあるからです。

利用予定の2年前、つまり保育園の年中さん(4-5歳児クラス)、早ければ年少さん(3-4歳児クラス)のうちから狙っている学童に申し込み、手付金を払って席を確保することもあるようです。

「保活」が終わったと思ったら、すぐに学童(放課後児童クラブ)を探す活動=「放活」に着手するご家庭も少なくありません。

公立にも民間にも入れず待機児童になってしまうと、最悪の場合、仕事を辞める未来に繋がることも。

長い目で見れば、こうした出費や準備も含めて、家族のライフプランを考えてみてもいいかもしれません。

お子さんが小さくてもまだまだ先のことと思わずに、ぜひいろんな選択肢を模索してみてください。

学童保育のサービスと料金は?公立と民間の違いを解説

公立と民間の機能・サービス内容と金額の比較

表:公立・民間学童の比較まとめ

公立 放課後児童クラブ民間学童
管轄・運営厚生労働省NPO法人、民間企業
サービス内容・特徴*1子供たちに学習できる環境を整えて提供。子供の活動のサポートが中心。学校敷地内や近くの児童館に設置されていることが多い。17-18時には閉所(自治体によって延長あり)生活の場に加え、様々な教育プログラムを設けているケースも。習い事も同じ場所で済ますことも可能学校・習い事先・自宅の送迎付20-21時まで預かりもあり(夕食の提供含)
料金*2無料~1万円3万円~10万円

*1:記載は一例民間学童のサービスは運営会社によって内容が異なる

*2:一般的な例。自治体・市区町村・運営会社によって異なる

上記の他、公立のサービスとして文部科学省の管轄で「放課後子ども教室」もあります。

また、最近では、自治体が民間学童を誘致して入所案内を出すケースもあります。民間学童のサービス内容ですが、利用条件が公立と同じ水準になることもあるのでご留意ください。

【Tips1】放課後子ども教室ってなに?

文部科学省の管轄で「放課後子ども教室」という制度もあります。こちらは、保護者の就労状況にかかわらず、すべての子供が利用できます。

地域住民や大学生・企業OBなど様々な人材の協力を得て、放課後や休日に、学習支援や体験活動、交流活動といった多様なプログラムを実施する活動の場です。

あくまでも子供たちが自主的に過ごす場所で、子供を預かる事業ではありません。ご留意ください。

【Tips2】民間学童は高すぎる?

民間学童は、私立の学校と同様、民間ならではの様々なサービス、高品質な教育が提供されるところもあるため、平均値を公立と比較すると高額になる傾向があります。

子どもに習い事をさせる場合には、相応の費用が掛かります。
さらに送迎が必要な場合は、費用以外に労力もかかりますよね。

民間学童では、人気の英語、プログラミング等の教室を含むパッケージプランなどもあり、1か所で生活面の面倒を見てもらいながら習い事もさせられるのは最大のメリットでしょう。

また学童の外での習い事があっても、オプションの送迎サービスが用意されている学童もあるため、送迎の負担を大きく減らすことができます。

送迎や副食、夜遅くまで預かってもらえることなど、様々な利便性も含めてトータルで考えると、民間学童も選択肢に入ってくるのではないでしょうか。

土曜日や長期休みも利用できる?気になるポイント

土曜日は利用可能な学童「も」ある

ほとんどの自治体では土曜日も利用可能です。

ただし、公立・民間いずれも、土曜日の預かりをしていないところもあるので、土曜日に仕事がある方はよく確認したほうがよいでしょう。

長期休みの利用と注意点

春・夏・冬休みのいずれも利用可能です。

長期休み中には、公立・民間とも季節に応じて様々なイベントを開催しています(自治体・運営企業によってはないところもあります)。子どもが飽きない工夫をしてくれるのはありがたいですね。

尚、夏休みだけといった、長期休み中のみ学童保育を利用することも可能です。

注意点としては、学童には給食がないため、学校の休み期間にはお弁当の用意が必要になることも!

最近では、長期休み中の学童への仕出し弁当サービスもあるので、利用が可能か学童に確認するのも一手でしょう。

【関連記事】

まとめ

学童は共働き家庭やひとり親家庭にとって、非常にありがたい味方です。

「小学1年の壁」を乗り越えるためにも、数年先を見据えて、地域の学童の情報収集をはじめることをお勧めします。

もし、あなたが仕事でキャリアを築きたいと思った時は、こうしたサービスを利用して、自分のために時間を使うことも含めて考えてみてはいかがでしょう。

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主婦のおすすめパート探し成功のカギ!「働きやすい職場」を見抜くコツ

子育てがひと段落し、気づけば40代。少し余裕が出てきた今、将来のために「また働こうかな」と考えている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、長いブランクがあると「家庭と両立できるか不安…」「働きやすいパート先って、どうやって見つければいいの?」そんな不安や疑問が浮かんできますよね。この記事では、子育てがひと段落した今だからこそ見つけたい、「働きやすい職場」が分かる具体的なコツをお伝えします。40代主婦が求める「働きやすい職場」の4つの特徴1|シフトに柔軟性がある「週3日からOK」「午前中だけ」「平日のみ」など、柔軟な勤務体系は主婦にとって何よりの安心材料です。お子さんの学校行事や急な体調不良、家事の都合に合わせて調整しやすい職場は、無理なく長く続けられるおすすめポイントです。2|業務内容がシンプルで負担が少ない久しぶりに仕事をする方には、身体に負担のない働き方がおすすめです。たとえば、マニュアルに沿って進められる事務作業や座って対応できる受付業務などは、主婦の方に人気の職種となっています。無理なく働き続けるためには、仕事内容のシンプルさと、身体への優しさに注目してみるとよいでしょう。3|スキルや経験に応じた研修・フォロー体制がある「研修あり」「マニュアル完備」「丁寧に教えます」といった研修体制が整っている職場なら、安心して新しい一歩を踏み出せます。ブランクがあっても、職場のサポートがあれば自信を持ってスタート出来るでしょう。みずほ銀行の研修制度未経験でも安心して働けるサポート体制4|同世代・主婦層が多く働いている職場に同世代の仲間や主婦層が多いと、子育てや介護の話題を共有でき、共感や支え合いが生まれやすくなります。職場の雰囲気に馴染みやすく、居心地の良さを感じながら働けるでしょう。求人票で分かる「働きやすい職場」のチェックリストシフト・勤務時間の記載は具体的か「9:00~13:00の間で応相談」や「週2~OK」など、働く時間の柔軟さが明確に記載されているかを確認しましょう。曖昧な表現が多い場合は、後でトラブルになる可能性があるため注意が必要です。研修あり・未経験歓迎の文言をチェック職場が教育に力を入れているかも働きやすさのポイントです。「研修制度あり」や「丁寧に指導します」といった文言は、未経験者やブランクのある方が、安心して働き始められるかどうかの判断材料になります。福利厚生・定着率の記載に注目育児や介護の支援制度、急なお休みへの対応、パートでも利用できる福利厚生などが記載されているかをチェックしましょう。「定着率が高いです」といった言葉も、働きやすさの証です。キャリアアドバイザー直伝!面接で働きやすさが分かる質問術求人票だけでは分からない「職場の雰囲気」や「働きやすさ」を知るには、面接時の質問がカギになります。ここでは、キャリアアドバイザーが実践的に使っている聞き方の工夫をご紹介します。雰囲気・人間関係をやんわり探るには?面接で「働きやすいですか?」と聞くのは、少し勇気がいりますよね。でも、こんなやんわりとした質問なら、自然な形で職場の雰囲気を探れるでしょう。・「スタッフの方の年齢層はどのくらいですか?」・「職場でランチなど交流はありますか?」これらの質問からは、職場の年齢層やコミュニケーションの活発さがみえてきます。職場の雰囲気や人間関係の良さを確認できる聞き方です。家庭との両立を確認する聞き方の工夫「急なお休みに対応してもらえますか?」と直接聞くのは、少し気が引けるかもしれません。そんな時は、このように工夫して質問してみましょう。「夫や実家の協力や、地域の子育て支援サービスも使うつもりなのですが、どうしても対応できないときは急なお休みにも対応いただけますか?準備している姿勢を見せながら質問することで、好印象を与えやすくなります。また、「家族も応援してくれています」と伝えることも、長く働ける印象につながります定着率・働きやすさを探る質問職場の定着率や働きやすさは、その職場の居心地の良さを知るうえで欠かせません。・「ご近所の方が多く働いていますか?」・「スタッフの方は、どれくらいの期間働かれている方が多いですか?」もし面接担当者から、地域の学校名などが出るようなら、主婦層とのコミュニケーションが日常的にある職場かもしれません。また、離職率の低い職場は、それだけ働きやすいと言えるでしょう。条件確認は後半に丁寧に「シフトの融通」や、「勤務日数」などの条件面の確認は、しっかり自己PRを行ったうえで、面接の後半に聞くのがベターです。「お仕事の内容について理解したうえで確認したいのですが…」と前置きを添えることで、丁寧な印象になります。キャリアアドバイザーからのヒント気を付けたいのが「最初に聞いていたシフトと違った」というケースです。例えば、「平日のみでOK」と言われて入社したものの、職場の人繰りの変化で土日の出勤を求められるようになったり、夕方の時間帯にシフトが増えたり…。条件が変わってしまうと、家庭との両立が難しくなり、退職につながることもあります。そのような可能性が無いかもしっかり確認しましょう。実際どうだった?主婦のリアル体験談Aさん|43歳/子ども2人主婦の方が多く働いている職場を選びました。急なお休みに対して、上司の理解もあり、とても働きやすいです。また、同じ職場の主婦仲間とは、たまにお仕事帰りにご飯を食べに行くなど、楽しく働いています。Bさん|46歳/ブランク20年結婚前に銀行で働いていたので、パートも金融関係を希望しました。ブランクが長くて不安でしたが、「経験を活かしてください」と歓迎され、安心してスタートできました。同年代のスタッフも多く、無理なく働けています。Cさん|50歳/介護中の親あり子育てがひと段落したら、親の介護が始まりました。今の職場は介護休暇制度が時間単位で取得できるので、介護と両立が必要になっても続けることができています。また、急なお休み申請も快く対応いただけていて助かっています。まとめ|あなたらしく、無理なく働ける職場を見つけよう「働きやすさ」は、人によって違います。でも、少しの工夫で自分にあった職場を見つけやすくなります。この記事で紹介したコツを活かして、あなたらしく、長く続けられる「働きやすい職場」を見つけてくださいね。

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【20代夫婦】生活費の負担割合を円満に決める5つのポイント

結婚や同棲により一緒に暮らすことになったけれど、生活費についてはどのように出し合っていけばいいのだろう…。新しい生活に胸が躍る一方、お金のことについて考えることも必要です。今回は、若い世帯の家庭ではどのような費用分担をしているのかについて、考え方のポイントや不満が生じやすい例を見ながらご紹介します。生活費の各項目の割合は?生活費を考えるうえで、どのような項目が世帯の所得を占めているか、平均的な例を見てみましょう。一般的な勤労者世帯の生活費の割合参考:総務省:家計調査報告(二人以上の世帯)-2025年(令和7年)5月分-このデータの平均年齢は50代であるため、子育てを考えている場合はゆくゆく教育費等の子どものための費用が必要となることも視野に入れておきましょう。また、この「住居」には住宅ローンは」含まれません。共働き夫婦の生活費の負担割合は?夫が仕事で収入を得て、妻が専業主婦で家で家事をする時代は、ほぼ10割が夫の所得で生活していました。共働きが増えた今の世代は、どのように生活費を負担しているのでしょうか。妻の雇用形態によって異なる負担割合共働き夫婦の場合、妻の雇用形態によって負担割合が異なります。妻がパート勤務の場合は夫婦の所得の差が大きいため、生活費の大半を夫が負担しています。妻が正社員としての勤務であれば、子どもがいない夫婦の生活費はおおよそ折半に近く、自分の所得は自分のものという認識が強い傾向があります。子どもがいる夫婦では共通の所得という認識に変わり、夫の生活費負担の比率が増える分、妻は貯蓄を担うことが多いようです。※注「家族共通の生活費」の定義は各家庭により異なります。参考:家計経済研究所:共働き夫婦の家計運営夫婦の生活費を分担する5つの方法では、夫婦の生活費についてどのように分担するか考えてみましょう。考え方には次のような方法があります。項目別で負担する家賃・貯金・娯楽費・食費など、項目別に分ける方法です。家賃や光熱費などの固定費を夫、食費や娯楽費などの変動費を妻、のように分担します。変動費の担当は、節約やレジャーの予定を考えるのが得意な方が担当すると不満がたまりにくいでしょう。収入に合わせて負担する家族共通の生活費を、それぞれの所得に合わせて同じ割合を負担する方法です。例えば、「個々の年収÷世帯年収」として計算する方法があります。例:夫500万円、妻300万円生活費20万円/月の場合夫の割合500÷(500+300)=0.625→60%妻の割合300÷(500+300)=0.375→40%夫の費用負担:12万円妻の費用負担:8万円共通口座でまとめて管理する夫婦の収入を共通口座にまとめ、そこからすべての支出を管理する方法です。すべての収支をお互いが把握できるため、家計の管理がしやすいというメリットがあります。全てを折半して出し合う生活費を完全折半し、同額を出し合う方法です。夫婦の所得の差が比較的少ない夫婦に見られる傾向と言えるでしょう。家族共通の生活費専用のクレジットカードを作成し、毎月「(固定費+引き落とし総額)÷2」の金額を共通口座へ入金して管理する方法などがあります。番外編:一方が生活費を全額負担する家族共通の生活費を、片方が全額負担する方法です。片方の所得で生活費を担うことができるため、比較的夫婦の所得の差が多い夫婦、もしくは世帯年収が高い夫婦に見られます。もう片方の所得は貯蓄に回すなど、家族の備えにすることで平等感が生まれるでしょう。生活費折半に不満を感じる3つの原因一度決めた生活費の負担割合ですが、生活の中でモヤモヤと不満に感じてくることも。次のようなことが原因かもしれません。負担割合のバランスがとれていない家計と家事を分担しているはずなのに、「私の方が大変」と感じる人も多いのではないでしょうか。たとえば、生活費の負担が夫6割・妻4割なら家事の負担は反対の比率にし、バランスを取る考え方もあります家事については次のように数値化してみてはいかがでしょうか。①家事ごとに負担度を点数化する夕食作り=5点、風呂掃除=2点、ゴミ出し=1点など②各家事の頻度で点数をかける夕食作り(週5回)→5点×5回=25点③合計点数を出して、担当者ごとに分ける夫が30点、妻が70点なら「家事負担は3:7」と可視化する数値化することで、負担割合を見直す際に納得感のある話し合いができます。固定費以外の負担が大きい共通の生活費の認識は、個々の家庭によって異なります。例えば「飲み会代」や「理美容代」を共通の生活費として捉えるかは異なってくるのではないでしょうか。片方の利用頻度が多かったり、金額が高額であったりすると、不満に思うケースもあるようです。最初に決めた割合を見直していない転職による所得の変化や、妊娠・出産や疾病による休職、勤務時間の変化によって最初に決めた当時と所得割合が変化していることもあるでしょう。最初に決めた費用負担をそのまま継続した場合、不満を感じることがあります。家計の負担バランスを円満に決める5つのポイントお金の分担で夫婦仲が悪くならないために、次のようなポイントに注意して話し合いましょう。同じ家計を維持していくパートナーなので、思いやりを持った話し合いが大切です。1か月にかかる生活費を明らかにするまずは、毎月の生活費を明らかにしましょう。おおよそ3か月分の固定費や口座引き落としの明細があると判断しやすくなります。季節によって光熱費の変動や、イベントにかかる費用もあるため、そちらも可能な限り把握しておくと良いでしょう。また、何を家族共通の生活費にするか、毎月の貯蓄はどうするかについても決めておきましょう。お互いの所得を把握する次に、お互いの所得を明らかにします。給与明細など、月次で把握できるものがあるとより確認しやすいでしょう。賞与がある場合はその扱いについて検討しておくのも良いですね。家事の負担も考慮して考える生活費折半に不満を感じるポイントでもあるように、家事の負担割合も併せて考慮すべきポイントです。どちらかに比重が偏りすぎないように、お互いが納得感のある割合を決めましょう。ライフステージの変化にどう対応するかの認識を合わせる20代の夫婦であれば、今後さまざまなライフステージの変化があるもの。大きなライフイベントや、次に想定されるライフステージの変化によって、「その時にどうするか」の大まかな認識をすり合わせておくと安心です。想定されるライフイベントやライフステージの変化出産・育児での休職期間教育費の備え老後資金の備え転職、転勤住宅購入定期的に見直しをするここまでのポイントを踏まえて、一度決めた負担割合であっても、定期的に見直すことをおすすめします。不満が生じた時に見直すことにしてしまうと、なかなか見直しの機会を言い出しにくいもの。「〇年に1度」や「ライフステージが変化したタイミング」など、見直す機会を夫婦共通の認識としておくと良いでしょう。まとめいかがでしたでしょうか。これから初めて費用負担について話し合う場合は、今回の記事にあることを参考にしてみてください。お金の話し合いはしづらいイメージがありますが、ともに生活をしていくうえで必要なことです。お互いが無理のない費用負担を決定し、日頃の感謝の気持ちを再確認する機会になると良いですね。あなたの悩みを少しでも解決する力になれたら幸いです。

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【体験談あり】転職回数の多い20代が内定獲得するには?これからのキャリア 

20代で複数回転職をする場合、「またすぐ辞めると思われるのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。ですが、選考でしっかりと評価してもらう方法はあります。実際に、内定を獲得している人は少なくありません。大切なことは、『伝え方』です。この記事では、実際の転職経験者の体験談を交えながら、内定獲得のコツを解説していきます!データで見る20代の転職事情昨今の20代の転職事情は、どのようになっているのでしょうか?1|年齢でみる転職事情20代後半の転職率が最も高い引用元:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」グラフからもわかるように、男女共に20代後半での転職が多くなっています。30歳の節目を前に、今後のキャリアを見直す人が多いことの表れではないでしょうか。20代転職の理由上位は「労働条件」「仕事内容」「人間関係」引用元:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」20代の転職理由としては、「その他の個人的理由」を除くと「労働時間、休日等の労働状況が悪かった」が最も多い結果となっています。次に、男性は「仕事の内容に興味を持てなかった」、女性は「職場の人間関係が好ましくなかった」が上位にあがっています。2|転職意識の変化皆さんは、『キャリア3.0』という言葉を聞いたことはあるでしょうか?日本のキャリア観は、以下のように変化しています。*1メンバーシップ雇用・・・企業とマッチした人を採用し、様々な職務を経験させながら会社で育てていく雇用*2ジョブ型雇用・・・企業にとって必要なポストにふさわしい人をあてがう雇用AIの発展などで変化が激しい現代では、会社にキャリアを委ねず、自分の価値を確立することが重要です。このように、個人が主体となって動いていく時代が『キャリア3.0』です。個々の能力×一人ひとりの「どのように社会に貢献したいか」という思いが重視され、『ジョブ型雇用』が増えていくことで、転職が当たり前になっていくと言われています。採用側に与える印象とは?ここまで転職事情について見てきましたが、現在の日本では転職前提の企業はまだまだ多くないことも事実です。転職回数が多い20代に対して、実際のところ採用担当者はどのようなイメージを持っているのでしょうか?ポジティブな印象とネガティブな印象をそれぞれ具体的に紹介していきます。1|ポジティブ編・経験が豊富複数の場所で働いてきたことが経験値となり、今後の仕事に生かすことができる・行動力やチャレンジ精神がある手間や精神力を必要とする転職を何度も行う行動力やチャレンジ精神を持っている・複数の視点ならではの提案力複数の企業や業界で培った横断的な視点を持っているため、新しい価値を生み出しやすい・自己理解が進んでいる複数の転職を通じて「自分が何をしたいか、したくないか」「何が向いているか、向いていないか」を理解している・前職のやり方へのこだわりが薄い変化への適応能力や柔軟性が身についており、仕事のやり方についても適切な選択ができる2|ネガティブ編・またすぐ辞めてしまうのでは?満足な環境を与えなければ辞められてしまう、と企業側が感じるケースがある・継続力がない?仕事に飽きるたびに、職を変えているのでは?と思われる場合がある・対人スキルに課題あり?入社後、人間関係のトラブルが起きてしまう可能性を懸念されることがあるネガティブな印象をプラスに変えるアピール例採用担当者からのネガティブな印象は、伝え方を工夫することでポジティブ要素に変換することができます。ここでは、実際の中途採用担当者に聞いた、ネガティブな印象を払拭するためのポイントをお伝えしますね。1|またすぐ辞めてしまうのでは?アピール例:「複数回転職をしたからこそ、自分が最も力を発揮できる環境は御社のような~~だと明確になりました。」伝えるポイント:自己理解、企業理念への共感2|継続力がない?アピール例:「一見転々としているように見えるかもしれませんが、一貫したキャリアの軸があります。それは~」伝えるポイント:キャリア軸、目的意識3|対人スキルに問題あり?アピール例:「どの職場でも上司や同僚とは有効な関係を築いておりました。特に新人教育を任されていた際は~」伝えるポイント:協調性、具体的な成果その他のアピールポイント他にも、こんなアピールポイントがあります。ポイント①|主体性・成長意欲がある転職後、必ずしも新卒生と同じように丁寧な教育を受けられるとは限りません。そんな中で、「この人は自発的・主体的に学び、さらに成長してくれそう」という印象を与えられるとプラスですし、ここを重視している採用担当者も多いようです。ポイント②|即戦力になる(経験/スキル)特にベンチャー企業等では、即戦力になってくれるか?という点も重視されています。今まで培った経験やスキルの中で、転職後もすぐに生かせるスキルがあれば積極的にアピールしましょう。ポイント③|業界研究・企業研究をしている先述したとおり、採用担当者には「すぐに辞められたら困る」という思いがあるので、きちんと業界や会社のことを理解した上で志望している、ということも大事なアピールポイントになります。20代の転職体験談5選実際に、20代のうちに複数回転職した方の体験談を集めました。ぜひ参考にしてみてください!例①Aさん|女性転職3回:小売業→メーカー→デジタル専業広告代理店→総合広告代理店直近の面談で聞かれたこと・これまでの会社を選んだ理由・それぞれの転職理由・採用側としては、またすぐ辞めてしまうのではないかという心配があるが大丈夫か気をつけたこと・仕事選びについて、「転職して仕事の業務範囲が広がったことでさらにステップアップしたいと思った」ということをしっかりと伝えました。・私の場合は、女性向けのプロモーションにおいて、店頭販促→デジタルプロモーション→店頭/デジタルも含む全体のプロモーションの設計と範囲を広めていったので、採用担当者にも納得してもらえました。・転職回数が多いことの強みとして、転職が初めてではないので、転職後のギャップにも動じることなく対応できる、という点もアピールしました。例②Bさん|男性転職3回:海外への転職あり、業界未回答直近の面談で聞かれたこと・業務上即戦力となれるだけの実力や経験があるのか・何をもって今後は早期離職しないと言い切れるのか気をつけたこと・二、三度目の転職は会社事由であったことを最初に話し、長く勤務できる場所を探していることを伝えました。・海外では転職でステップアップを図ることは一般的であることや、転職をしなければ獲得できなかった強みがあること、30代ではそれらを統合して、腰を据えて働きたいという意思を伝えました。例③Cさん|女性転職2回:不動産→不動産→不動産直近の面談で聞かれたこと・志望動機・なぜ転職しようと思ったか・他に受けている業種や職種気をつけたこと・業界は一貫していたので、各社で培った知識や経験を活かしながらよりキャリアの幅を広げて経験を深めたいと伝えました。・二度の転職の経験から、自分が何に向いておりどんな仕事をしたいかということがわかったので、今回の転職でそれを叶えたいとアピールしました。例④Dさん|男性転職2回:業界未回答直近の面談でされた質問・志望動機・なぜこの業界なのか・今までのキャリアでどのような技術を習得し、どのような役割を担いながら、課題に対してどうアプローチしてきたか・今後のキャリアプラン・ケース面接気をつけたこと・複数回の転職による環境への適応力と上昇志向をアピールしました。例⑤Eさん|男性転職2回:IT(Sier)→IT(開発)→ITコンサル直近の面談でされた質問・転職を決める上での軸(年収・仕事内容など)・転職理由・志望動機・希望年収・希望勤務地・ケース面談気をつけたこと・開発/インフラの両面で各工程を経験しているため、特定の業界や領域に囚われずに働ける即戦力性をアピールしました。・新卒入社から今回の転職まで、自身の考え方に一貫性があることを説明しました。・入社後のアンマッチングをなくすため、自身の人間性を主張しました。以上の体験談からも分かるように、転職回数の多さを強みに変え、理想のキャリアを掴むことは十分に可能です。みずほビジネスパートナーのお仕事検索ページでは、様々な条件の求人を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!https://www.mizuho-bp.co.jp/find-naviまとめ日本でも徐々にキャリアに対する考え方が変化しており、個人の能力やスキルがより重視されるようになってきています。転職の回数に関わらず大切なことは、これまでに、どのような経験をしてきたのか。そこからどんな力を培い、何を実現したいのかです。まずは、その会社の理念や求める人物像を十分に理解しましょう。そのうえで、貢献できる自分の強みを伝えることが重要です。こうした姿勢が伝われば、採用担当者からの評価は上がり、内定獲得につながるでしょう。今回の記事を参考に、ご自身に合った転職を進めてみてくださいね!

家事と仕事の両立|知る、つながる、働くわたし

【働くママ必見!】朝の家事動線&ルーティンで時短する方法 

復職や再就職を考えているけれど、今の家事育児の時間配分がどうなるか想像できない…と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。今は不安な気持ちを抱えていても、少しずつ準備を整えていくことで、自然に心と時間にゆとりができるもの。時間のない朝を有意義に使うために、朝の家事動線について事前準備の工夫や考え方をご紹介します。準備|家事の区分けをする朝の家事ルーティンを考えるうえで、「どの家事をいつやるか」といった視点を持つのは大切です。最初に、主な家事をリストアップしてみましょう。手順1|家事を「毎日やりたいもの」と「そうでないもの」にわける準備で書き出した家事は、ご家庭の生活スタイルによって優先順位が変わってきます。たとえば、以下のように優先する家事が違うケースがあります。子どもがスポーツクラブに入っているため、毎日洗濯したい日中は外出が多いため、掃除は週に2回で十分このように、ご自身や家族にとって必要な家事を見直し、優先度の高い順に並べると良いでしょう。手順2|「毎日やりたいもの」のうち、「朝やりたいもの」と「そうでないもの」にわける毎日やりたい家事の中から、あなたの気になるポイントに合わせて朝やりたいものと、そうでないものに分けてみましょう。太陽の光に当てたいから、朝洗濯物を外に干したい夕方時間がないから、炊飯器をセットしたい増えすぎてしまった場合は、帰宅後や時間の制約が少ない休みの日に回せないか考える必要があります。最低限やりたい事ルーティンと、理想的な家事ルーティンの2パターンを考えて見るのも良いかもしれません。毎日のことなので、無理のないスケジュールを組み立てることがポイントです。手順3|家事の所要時間を把握する手順2で書き出した家事にかかる時間を確認しましょう。実際に測ってみると、思っていた所要時間とずれがあることも。この段階では、測った時間よりも少し余裕を持って捉えると後々調整しやすくなりますよ。最低限の家事ルーティンを行った場合の所要時間と、理想的な家事ルーティンの所要時間を並べてから出発時間を考えると、自ずと起床時間も見えてきますね。家族内共有|担当を決める抜き出した家事と所要時間を家族へ共有し、担当を決めることも一つの選択肢です。朝やりたい理由と所要時間が分かっていると、スムーズに担当決めができることでしょう。決め方の一例をご紹介します。決め方例①|得意分野で分ける各自が得意な家事や、負担を感じにくい作業を担当することで、精神的なストレスを減らすことができます。力作業や細かい作業など、得手不得手を基準に分担するのもひとつの方法です。決め方例②|家を出る時間で分ける片方が在宅勤務で時間の余裕があるから多く負担する、夜勤明けの日はゴミ出しのみ担当するなど、各々の家庭の事情に合わせた無理のない担当を決めていきましょう。子どもの準備|ルーティン化し、自分のことは自分で子どもが小学生になると、乳幼児期と比べて自分でできることが増えてきます。学年が上がる、母親が働きだすなど、環境が変わるタイミングで自分のことを自分できるように、早めにルーティン化すると大いに助かります。自分でやる工夫小さな工夫で子どもが自分でできることは増えていきます。次のような工夫を参考に、ご家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。可視化する朝やるタスクを時系列にホワイトボードに書いておくなど、子ども自身の目で確認できるようにしましょう。前日に準備をすませる学校の準備や、翌日着る服の準備は前日のうちにしておきましょう。余裕のある時間にやっておくことで、忘れ物の防止にもつながります。朝ごはんに火を使わないシリアルに牛乳を入れるだけ、パンを自分でトースターに入れて焼くなど、本人ができる位置に動線をおくことで、自分でできることが増えます。火を使わないことで、慌ただしくて親の目が届かない時間でも安心です。具体的なスケジュール例と時短ポイントここでは、小学生の子どもを持つ働くママのタイムスケジュールをご紹介します。それぞれのこだわりポイントや工夫ポイントも必見です。Aさんの場合(小学校高学年女児、低学年女児あり)Bさんの場合(夫婦、小学校低学年男児あり)Cさんの場合(夫婦、小学校中学年男児あり)Dさんの場合(夫婦、小学校低学年女児あり)家事育児を時短するコツ家事工程のひとつひとつを見直して、そもそもの家事にかける所要時間や精神的負荷を減らしてみましょう。次にご紹介するような工夫で、取り入れられそうなものを探してみるのはいかがでしょうか。“ながら”作業で効率的に日々の生活の“ながら”で行うことで、重い腰を上げて家事をしなくては、ということがなくなります。また、こまめに掃除等を行うため、汚れがたまらず一石二鳥。小さいことからの積み重ねが大切です。まずは、以下のような作業を取り入れると良いでしょう。最後にお風呂に入った人が浴槽を洗うタオルを洗濯する前に洗面所を拭く皿洗いのついでにシンクを洗う夕飯時に翌日の朝ごはんの分も作る家事の工程を減らす家事のタスクが多い時は、ルーティン化している家事動線を見直してみると良いでしょう。毎日やる家事なら一つの部分を変えるだけで、大きな時短につながります。次のような工夫をしてみるのはいかがでしょうか。ゴミ箱の数を減らす洗濯物は「掛ける収納」にする冷凍食品の野菜を活用する時短家電を活用する時短に欠かせないのが、時短家電の存在です。導入コストはかかりますが、活用できればコストを上回る満足度が得られます。時短家電については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。家事分担成功の秘訣と時短家電紹介!最新データで徹底解説まとめ|トライ&エラーを繰り返し、自分に合ったルーティンを今回は、朝の家事動線について事前準備の工夫や、考え方をご紹介しました。家族構成や環境によって書き出す家事や時短すべきポイントは変わります。想定していた家事動線で思うようにいかなくても大丈夫です。この記事の内容を試しながら、ご自身に合った朝の家事ルーティンを見つけてみてくださいね。みずほでは、働くママを応援しています。

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《実例つき》小学生にSNSは危険?実際のトラブル内容と保護者の対策

あなたは“小学生×SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)=悪影響”というイメージはありませんか?日々のニュースや子どもたちの話からSNSが要因となる事件や身近なトラブルについて見聞きすると思います。一方で、小学校の授業ではSNSを活用し、ダンスや運動についての動画を見るときがあります。今の子どもたちにとってはSNSやインターネットは生活の一部となっているとも言えるでしょう。SNSが当たり前のように存在するこの時代、保護者として何ができるのでしょうか。この記事では、実際に起きたトラブルの内容や先輩ママの声を紹介します。SNSと上手に付き合うための参考にしてください。小学生がSNSを使うことについてSNSとは、友だちとメッセージのやり取りや、写真・動画を見せ合えるアプリ・サービスです。SNSは、大人にとっても子どもにとっても生活の一部になっています。しかし、小学生は心や考え方が成長している途中で、判断力が十分ではありません。そのため、SNSの利用によって多くのトラブルが発生しています。次の項では、なぜ小学生のSNS利用が増えているのか解説していきます。SNSを使う小学生が増えている背景スマートフォンやタブレット端末が普及し、小学校の授業媒体として1人1台タブレット端末が配布される時代です。また、固定電話や公衆電話の減少もあり、自分のスマホを持つ小学生が増えています。親や友だちとの連絡手段として、LINEやYouTube、Instagramが当たり前のように使われており、SNSは子どもの生活に深く根付いているでしょう。SNSを使うときの注意点具体的にはどのような危険があり、どのように注意したらよいのでしょうか。SNSを使うときの4つの注意点を、以下にまとめました。個人情報(プライバシー)が流出してしまう「ついうっかり」自分や家族の写真、名前や住所、学校名などをSNSに載せてしまう。個人情報を公開してしまうと悪用される危険性があります。気を付けているつもりであっても、些細な情報から個人が特定されることもあります。投稿する際には十分、注意が必要です。いじめやトラブルの原因になる「ちょっと気持ちが大きくなって」いつもより汚い言葉、強い言葉を使ってしまう。SNS上での言葉のやりとりは誤解を生みやすく、いじめやトラブルに発展することがあります。表情や声色が分からないトーク画面やオンラインゲーム中に会話をするため、日常よりも表現が強くなっていないか注意が必要です。時間を使いすぎてしまう「あともう少しだけ」と思いつつダラダラ時間を過ごしてしまう。SNSは刺激的でつい夢中になってしまうため、勉強や睡眠時間が削られる可能性があります。自分で時間の管理をすることが難しい場合は、使用時間を決めるなど注意が必要です。事件・事故に巻き込まれてしまう「何度もSNS上で話したから」と簡単に現実の友だちのように錯覚してしまう。SNS上で知り合った友だちに写真を送ったり、会いに行ったりすることで事件に巻き込まれる可能性があります。安全なゲームで遊んでいたつもりが、違法なサイトに誘導されていたケースもあるので、注意が必要です。実際におきている小学生のSNSトラブルメッセージアプリでのトラブルクラスの友だち数人でグループメッセージをしていたが、急にブロックされ仲間はずれにされたアプリ上でケンカが始まり、ケンカをしている子、仲裁している子のやり取りでメッセージが止まらなくなった友だちが家族の写真を連投し、他の子にも送るよう強く指示したオンラインゲームでのトラブル友だちとオンラインゲームで遊んでいたところ、急に外されたオンラインゲーム中、強い言葉で数人の仲間から責められたゲームのキャラを強くするために、課金して装備を買うよう言われたその他のトラブル同性の同い年だと思っていたが、年上の異性であった写真を投稿したところ個人を特定されてしまった安全なサイトを見ていたが、誘導されたサイトが悪徳で金銭を要求されてしまった参考:総務省「インターネットトラブル事例集」保護者ができるトラブル防止策ここまでは、SNSを利用することで起きるトラブルについてみてきました。大切な子どもがトラブルに巻き込まれるのを防ぐために、私たち親ができることは何でしょうか。代表的な防止策3つを案内します。ペアレンタルコントロールを使う子どもの安全のため保護者がネット利用環境を整えてあげることをペアレンタルコントロールといいます。ペアレンタルコントロールの代表としてフィルタリングがあります。参考:総務省「身近な人と一緒に考えよう」フィルタリング活用するフィルタリングとは、利用時間やアプリのインストール、課金アイテムの購入などさまざまな項目を制限できる機能です。子どもにふさわしくないコンテンツ(暴力的、性的、年齢に対して不相応なものなど)へのアクセスを制限する子どもの電子機器の使用時間を管理し、過度な使用を防ぐ課金機能の利用を制限する子どもの閲覧履歴やアプリの使用状況を、保護者が確認できる子どもの位置情報を確認する※現在法令等により、携帯電話会社とその販売代理店には、18歳未満の青少年が利用する端末の契約時に原則「フィルタリングサービス」を提供する義務が課せられている。参考:総務省「フィルタリング(有害サイトアクセス制限サービス)をご存じですか?」家庭内ルールを決めるフィルタリングを活用するとしても、利用時間や制限をかける内容については、各家庭でルールを決めておく必要があるでしょう。「平日の利用時間は〇時間」「週末の利用時間は△時間」と生活リズムによっても変わってくると思います。また、制限だけではなく「困ったらすぐに相談する」といった約束をしておくことで、トラブルが起きても早期に対応できます。先輩ママの声Aさん:小学6年生の男の子ママ利用中のSNSLINE、YouTube、オンラインゲームなど家庭のルール・フィルタリング設定済・宿題など、やるべきことをやらないときにはスマホを1週間没収するトラブル経験友だちに成りすましてTikTokアカウントを登録していると疑われました。お友だちの動画がTikTokに公開されたらしく、ケンカ中だった息子がそれを載せたと責められました。スマホを見せてTikTokアプリをダウンロードしていないことと親の許可がないとダウンロードできない状態であるのを伝え疑いは晴れたようです。Bさん:小学6年生の女の子ママ利用中のSNSLINE、YouTube、Instagram、TikTokなど家庭のルール・フィルタリング設定済・自室での利用は禁止トラブル経験以前、グループラインで仲間外れにされたことがありました。そのことがあってか、通知音に振り回されているように見えます。常にスマホを気にしているので、新たなルールを決めようと思っています。Cさん:小学6年生の男の子ママ利用中のSNSLINE、YouTube、オンラインゲームなど家庭のルール・フィルタリング設定済・LINEのお友達やトーク履歴確認トラブル経験仲間を集めて戦うオンラインゲーム中に、突然外され戦えなくなったことがあります。その時に「お前は弱いから入ってくるな」「一緒にやりたかったら装備買ってこい」などと言われたようです。幸い1人の子からの攻撃だったので、他の子とは問題なく遊んでいます。まとめこれまで述べてきたようにSNSの利用は、トラブルや注意すべき点がたくさんあります。小学生、特に高学年であっても、まだまだ心も体も成長段階です。実際に会ってコミュニケーションを取るときと比べて、トラブルが多く起きてしまうのは容易に想像できるでしょう。しかし「SNSは危険だから排除する」のではなく「子どもの成長に役立つツール」と前向きに捉えることもできます。SNSは離れている人と連絡を取れたり、情報を共有できたりと、とても便利です。また、自分の作品や技術を発信すると表現力が成長し、称賛やアドバイスで刺激を得られるでしょう。このようにSNSは使い方次第で便利で楽しいツールになります。私たち保護者に必要なことは「トラブルが起きた時にすぐに相談できる存在」でいられるような関係性を作っておくことなのではないでしょうか。関連記事子どもにスマホいつから持たせる?先輩パパママからの体験談から学ぶ